営業電話を諦めてシャワーを浴びる事にした。浴槽に湯を張るには少し不便なユニットバス。ビニールのカーテンで仕切りがあるとしても浴槽内でシャワーを浴びないと、トイレの床までびしょびしょになる。シャワーの水の量が強すぎるのかもしれない。けれど、痛いくらいの水圧の方が気持ちよかった。

「サナ、トイレないか？」

「・・・はあ？」

説明が不十分なようで、サナの視線が痛い。変態を見る目だった。

「いや、誤解してるようだけど、今からシャワー浴びてくるから」

「浴びたら？」

言いたいことが伝わったかわからないけれど、オレは下着を持ってキッチンの方にあるシャワー室に向かった。