ネットであらかたの情報収集を終えると、夕方六時を過ぎていた。同伴の約束を取り付けるには、お客さんに電話を掛けないといけない。先ずスマホを手にもつと電話帳を眺める。電話帳に載っているのは、ほぼお客さんの番号と同僚だけで友達の番号はなかった。

中学、高校と友達がいなかったわけではない。朝方の人間と夜型の人間がただ単に相いれないだけで、どちらからというわけではなく疎遠になっていった。歓楽街で働いていればばったり偶然にあったりもする。