「いいか、サナ、いきなり好きとか綺麗なんて言ってきたらお前はどう思う?」

「気持ち悪い」

「だろ、それに、わけわからん自分の話しを聞かせるよりもタイムリーの話しのほうが会話の糸口としてはいいんだ」

「ふ~ん、意外と考えてるんだ。詐欺師みたいね」

努力を詐欺師呼ばわりされて思わず手で顔を覆い隠した。そして少し後悔をした。真面目に答えたことに。サナを無視してパソコンに向き直る。

「怒ったの?」

「いや、怒ってない」

「怒ってるじゃない、詐欺師と言ったのは例え話じゃない」

例え話が悪すぎる。もっといい例えがあるだろ。例えば・・・・・・試験に備えた勉強とか、高校生なら勉強のほうが詐欺師よりもタイムリーだろうに。