サナを連れて行きつけの小料理屋に行く。サナとの同棲宣言に納得したわけではないが、サナ同様にオレもお腹が空いていた。それにサナを説得するには骨が折れると思った。

きつく言って追い出す事ができる人間なら泣き叫ぶサナを引っ張りだすこともできるのだろうけど、オレには無理だった。自分の甘さを重々承知している。

ホストは冷徹であるべきかも知れない。無意識に冷徹に接するこはできても、意識的に冷たい態度をとることは思っているより難しいとしった。