二人の女性は店に来て黙って席に着いた。外でのやり取りも女性にとっては遊びのいっかんにすぎない。別にイケメンがいようがいまいが関係ないのだった。ただすんなり店にきたのでは軽くみられると思っているだけだ。客側も高いお金を払って遊ぶのだからある程度はオレたちの事を値踏みしているだけだ。

オレはあえてその女性たちの席につかずに後輩二人を席に着かせた。本来なら自分が真っ先に着いて自分のお客さんにするのだけれど、今の精神状態で新規に着くのはきついと思った。今はあまり神経をつかいたくない。それにどうしてもサナの事を考えてしまう。サナはどこに帰ったのだろうかとか、まだ外をさまよっているのだろうかとか、オレがサナに何をしたのだろうかとか、とにかくあたまの中がぐるぐるしている。

そんな考えを落ち着かせるためにオレは一旦休憩室に入ってタバコを吸っていた。