サナと的屋の並ぶ通りをぷらぷら歩く。晩ごはんを食べてないので、美味しそうな的屋に自然と目がいった。やっぱり、的屋と言えば焼きそばだよなと、思い焼きそばの的屋の前に二人で立ち、いざ注文をしようとしたとき、サナの第一声がとんだ。
「たこ焼きください。2つ」
的屋のお兄さんは愛想よく、はいよとこたえる。オレは少しだけ呆然していたが、的屋のお兄さんが千円ねっと、言うので、オレは無意識に財布から千円を取り出してたこ焼きと交換した。
呆然とするオレを見ていたサナが上目遣いに言う。
「もしかして、焼きそばが食べたかった?」
サナの顔を見ると、少しだけにやついている。こいつは確信犯にちがいない。オレはそう思って強がりを言った。
「そんなことないよ、どっちでも良かったよ」
本当はたこ焼きなど目に入っていなかったのだけれど、ここは、にやにやするサナに出し抜かれたなんて、意地でも言えるものかとすっとぼける。
「たこ焼きください。2つ」
的屋のお兄さんは愛想よく、はいよとこたえる。オレは少しだけ呆然していたが、的屋のお兄さんが千円ねっと、言うので、オレは無意識に財布から千円を取り出してたこ焼きと交換した。
呆然とするオレを見ていたサナが上目遣いに言う。
「もしかして、焼きそばが食べたかった?」
サナの顔を見ると、少しだけにやついている。こいつは確信犯にちがいない。オレはそう思って強がりを言った。
「そんなことないよ、どっちでも良かったよ」
本当はたこ焼きなど目に入っていなかったのだけれど、ここは、にやにやするサナに出し抜かれたなんて、意地でも言えるものかとすっとぼける。