時刻は夕刻になり体が冷えてきたので、二人は私服に着替えてた。サナは砂浜に座り、物憂げな表情で海を見ている。オレはその姿をただ後ろから見ていた。

一時の感情でこのまま、サナとの生活を捨てようとしているオレはオオバカヤロウだと自答して、自分の都合だけで、サナを突き離さそうとしている。本当にそれでオレは後悔しないか?

考えるまでもなく後悔するだろう。わかっているけれど、このままの状態でいいわけもない。何時か離れないといけない日がくる。そう思って、そう思って、思って、サナの隣に腰をおろした。