コンビニで飲み物を適当に買って、再び車を走らせた。しだいに見慣れた景色が姿を消して、トンネルと山ばかりの風景にかわる。高速道路を走っていると、この代わり映えのしない風景が何とも退屈で、サナはその退屈な風景に飽きたのか、すーっすーっと寝息をたてている。

サナの気持ち良さそうな顔を見るとつられて眠気が襲ってきそうなので、オレは車のCDプレイヤーの音量を少しだけあげた。本当は、サナを起こしてやりたいという気持ちもあったが、やめた。

下手に起こしても可哀想だし、寝てる姿もまた可愛いものだと思ったからだった。いつもは生意気な事をさらっというだけに。