サナは続けて「何してたのよ?もう六時だよ」と、言った。

アフターで朝までお客と付き合う事はよくある事でサナの怒りにたいして、あまりピンと来なかった。ただ、サナと暮らしはじめてからは、仕事終わりのアフターを避けていた。

サナの朝食を買ったりしないといけないし、サナに仕事での会話を適当に話さないといけない。その適当の会話でオレは毎回のように女性に対して不誠実だと突き付けられる。

それが、また、仕事終わりのアフターを避けていた要因のような気もした。今日に限っては相手はミクで、お客というよりは、友達と飲みに行った感覚だった。だからオレは正直にサナに言った。

「ミクと飲んでたんだよ」

ミクと聞いたサナの体が少しだけ後ろにのけ反ったようにみえた。