祭り戦争が始まる前の日から桜子たちはシェルターの中に身を潜めていた。


戦争が始まってから終わるまでは約一週間。


祭りの魂たちは休まずに日本全国を練り歩き、人を見つければ祭りに巻き込み、連れ去ってしまうのだ。


戦争の被害に会ったものたちは、二度と戻ってこられなくなってしまう。


勇敢にも祭りに立ち向かっていく若者たちは、真っ黒なサングラスをして肉眼でそれを見ないようにしている。


明るい祭りの賑わいを直接見てしまえば、すぐに巻き込まれてしまうのだ。


戦いかたはいたって簡単で、魂たちにお前はもう死んだのだと言い聞かせることだ。


その現実的な説教をちゃんと聞く魂がいくつもない事はわかりきっているが、そうやって少しずつ魂の数を減らしていく他ないのだ。


「桜子、こちらへおいで」