☆☆☆
桜子は自室へ戻るとぼんやりと手紙を眺めていた。
開けるべきか、そのまま置いておくべきか、わからない。
昔の書物は沢山読んだ。
歴史に興味があって、古いものの展示会にもよく足を運んでいる。
この紙で出来た手紙だって、すごく貴重なもので珍しい。
でも……。
怖い。
昔の手紙は嘘をつく。
修哉はそう言った。
文字が書かれているだけだから、いくらでもなんでも書けるんだ。
事実を正確に記憶し相手に伝える今の手紙とは違う。
悩んでいると部屋の中にチャイムの音楽が鳴った。
「はい」
手紙をテーブルに置いて振り向くと、お風呂上りの修哉が顔を覗かせた。
「あ、お風呂あがったのね」
桜子は自室へ戻るとぼんやりと手紙を眺めていた。
開けるべきか、そのまま置いておくべきか、わからない。
昔の書物は沢山読んだ。
歴史に興味があって、古いものの展示会にもよく足を運んでいる。
この紙で出来た手紙だって、すごく貴重なもので珍しい。
でも……。
怖い。
昔の手紙は嘘をつく。
修哉はそう言った。
文字が書かれているだけだから、いくらでもなんでも書けるんだ。
事実を正確に記憶し相手に伝える今の手紙とは違う。
悩んでいると部屋の中にチャイムの音楽が鳴った。
「はい」
手紙をテーブルに置いて振り向くと、お風呂上りの修哉が顔を覗かせた。
「あ、お風呂あがったのね」



