「おや、また手紙か」


「そうなの……」


「開けないのかい?」


「ちょっと……怖くて」


おじいさんは桜子の作ったカプセルを皿に乗せ、テーブルに置いていく。


「おばあさんもそうだった。手紙が来ると怖がっていた」


「おばあさんにも手紙が来たの?」


驚いて聞くと、おじいさんはクシュッと笑って頷いた。


「同じだ。桜子とおばあさんは同じだ」


「そんな偶然があるの? だって、手紙が来るだけで珍しいのに」


「なぁに、昔は手紙が届く事はそこまで珍しくなかったよ」