修哉のおばあさんって、どんな人なんだろう?


自分の手のひらを見つめながら、ふと思った。


今までなくなった人の事に興味を引かれることなんてなかった。


特に修哉のおばあさんは短命で亡くなってしまっているし、聞くのもしのびないのだ。


それなのに、一度気になり始めると落ち着いていられなくなってしまう。


もしかしたら、写真の1枚くらい残ってるかも。


そう思い、上半身を起こしてテレビにむけて「写真を出して」と言った。


テレビ画面はすぐに切り替わり、家の前で肩を並べている桜子と修哉の写真が表示される。


最近は写真なんて撮らなくなったから、ひどくなつかしい気がする。


「もっと昔のものよ。修哉と私のじゃない写真はない?」


そう訊ねると、保存されているデータを探るように様々な写真が映っては消えて映っては消える。


そして、探し当てたように1枚の写真が拡大された。