ちょうど修哉とであった頃に亡くなってしまったらしくて、挨拶もした事がないのだ。


「桜子とおばあさんは、似ているんだ」


「私とおばあさんが?」


それはおじいさんの寂しい心が似せて見せているんじゃないの?


そう思ったが、グッと言葉を押し込めた。


「額に手を当てる癖もそっくりだ」


目をクシュッと細めてそういわれると、なんだか照れくさく感じる。


「そんなハズはないのに、ついつい思ってしまうんだ。桜子が、おばあさんの生まれ変わりなんじゃないかってなぁ」


桜子は額に手を当てて、少しだけ小首をかしげたのだった。