ドクターはヒョイッと肩をすくめて眉間にシワを寄せた。


「だけど、手紙って昔も今も何かを伝えるためにあるものよね? たとえ書かれていたことが嘘だとしても、なにか伝えたい事があるはずだと思うのよ」


「ほら桜子、また顔が険しくなってる。君はちょっと考えすぎなんだよ」


「そんな事ないわ」


「いつもより少し強い薬を処方しよう」


「ドクター私ってそんなに変?」


「狂ってるとは言わないよ。祭り戦争の前におかしくなる人は沢山いる。さぁ、これを飲んで少し眠るといい」


そう言うと、ジュースが引っ込み、今度は水が出てきた。


桜子はそれを見て小さなため息を吐き出す。


が、ここから出るためにはドクターの前で飲みきらなくてはならない。


桜子は呼吸を止め、苦い水を一気に飲み干したのだった。