「はい。もう大丈夫です」


そう言いながらベッドへ近づく桜子の頬はいつもよりも赤くなっている。


また、なにか持ってきたな。


桜子は興味を示すものがあればするに頬が赤くなる。


特に昔のものなどを見る時は瞳孔がギラギラと光っているのだ。


「おじいさん、すごいことが起きたのよ」


「ほう? すごいこと?」


この年齢になれば多少のことでは同時ないが、目を見開いて興味のある素振りをする。


すると桜子は嬉しそうに微笑んでベッドのはしに座った。


「私に手紙が来たの」


「手紙……?」