時というのは、無情だ。

 その場所へ、どんなに帰りたいと願っても、決して叶えてはくれない。

 帰りたい。

 出来ることなら、あなたの恋人でいられた、あの頃に。

 ただ、あなたの目に自分がどんな風に映るのか、それだけを気にしていれば良かった、あの頃に――。