朝、学校から全員でバスに乗り、揺られること約二時間。
宿泊施設に到着した。
宿泊施設は、大きなキャンプ場に建っている木造建築だった。
姉の言っていた通り、お世辞にも綺麗ではない施設だし、いつゴキブリが出てもおかしくないなとも思ったけれど、目的地を目の前にしたらますます楽しみになってくる。
全クラスのバスが到着すると、まずは一階のロビーで、キャンプの開会式があった。
一階に、生徒全員が集まれる広さのロビーと、勉強机やホワイトボードなどが設置されている勉強用の部屋が三部屋。
二階は、クラスごとに男子が泊まる部屋と男性教員が泊まる部屋、三階には女子が泊まる部屋と女性教員が泊まる部屋があるという説明を受けた。
開会式が終わると、各々荷物を持って、まずは宿泊部屋へと向かう。
「学年キャンプとは言え、ひとつ屋根の下に男女が共に寝るんだよ。ドキドキしない?」
自分の荷物を持ちながら、隣にいたコーヤがニマニマしながら俺にそんなことを言ってくる。
「ドキドキ? 何が?」
「あー、コーヤ童貞決定〜」
「バッ……! 何でそうなるんだよ! 俺だってキャンプじゃなかったらちょっとはドキドキするし!」
「ちょっとかよ!」
俺とコーヤのやり取りを聞きながら、尚也が「まあまあ」と言って、クールに笑う。
……その時、荷物を持って移動しようとしている律の姿を視界に捕らえた。
宿泊施設に到着した。
宿泊施設は、大きなキャンプ場に建っている木造建築だった。
姉の言っていた通り、お世辞にも綺麗ではない施設だし、いつゴキブリが出てもおかしくないなとも思ったけれど、目的地を目の前にしたらますます楽しみになってくる。
全クラスのバスが到着すると、まずは一階のロビーで、キャンプの開会式があった。
一階に、生徒全員が集まれる広さのロビーと、勉強机やホワイトボードなどが設置されている勉強用の部屋が三部屋。
二階は、クラスごとに男子が泊まる部屋と男性教員が泊まる部屋、三階には女子が泊まる部屋と女性教員が泊まる部屋があるという説明を受けた。
開会式が終わると、各々荷物を持って、まずは宿泊部屋へと向かう。
「学年キャンプとは言え、ひとつ屋根の下に男女が共に寝るんだよ。ドキドキしない?」
自分の荷物を持ちながら、隣にいたコーヤがニマニマしながら俺にそんなことを言ってくる。
「ドキドキ? 何が?」
「あー、コーヤ童貞決定〜」
「バッ……! 何でそうなるんだよ! 俺だってキャンプじゃなかったらちょっとはドキドキするし!」
「ちょっとかよ!」
俺とコーヤのやり取りを聞きながら、尚也が「まあまあ」と言って、クールに笑う。
……その時、荷物を持って移動しようとしている律の姿を視界に捕らえた。