「それでは、朝のホームルームはこれで終わりにする。ーーあ、そうだ」
一時限目前のホームルームが終わると、教壇に立つ担任が、何かを思い出したように両手をポンと叩いた。
そして、爽やかな笑顔でクラス全体をぐるりと見渡すと。
「午後のホームルームまでに、再来週の学年キャンプの班決めをしておいてくれ。
男子三人、女子三人ずつ、計六人で一班。
学級委員は、キャンプについての詳細が書かれたプリントを渡すから、ホームルームが終わったら職員室まで一緒に来てくれ」
担任にそう言われ、学級委員の尚也が「はい」と答えた。
担任と尚也が教室を出て行くと、クラス内が班決めの話題でざわつき始める。
「班決めどうする? と言っても、男三人は達樹と俺と尚也で決定でいいよね?」
俺の席へとやって来たコーヤにそう聞かれ「ああ」と答えた。
問題は、女子三人か。