そんな二人に、俺は。


「……昨日の帰り、知らない男の人に声掛けられてさ。俺、変質者に狙われたんだと思って、ビビって尻餅ついた」


と、話してみた。


コーヤは普段から丸くてどんぐりみたいな目を更に丸くさせ、尚也も何度も瞬きしている。

……あれ? 滑ったかな、と思っていると、突然――


「……ぶははははっ!」

コーヤが思い切り笑いだした。いつもクールな尚也も、堪え切れないといった感じで笑う。