「達樹。俺、コーチと外でちょっと話してくるから、キリのいいところで休憩の指示出しておいてくれるか?」
尚也にそう言われ「おう」と短く答える。
それと同時に、今度は別の人物が俺に話し掛ける。
「休憩の指示、ちゃんと出せる? フクキャプテン」
にやにやしながら、俺にそう言ってきたのは千花。フクキャプテン、の言い方が、某っぽくて明らかに馬鹿にしていた。
「そのくらい出来るわ。多分」
千花とは、体育祭の時に告白されてからも、特に気まずくなることはなく、今まで通りの関係を保てていた……と言っても、気まずくならないように千花が頑張ってくれたのだと思う……。
そんな千花は、今年の四月からバスケ部のマネージャーとなった。元々マネージャーをやっている他クラスの女子に誘われたらしく『あんたに未練があって近付きたいとかじゃないから勘違いしないでね』と言われたことがある。そんな千花は、最近他のクラスの男子と付き合い始めてラブラブだ。
シュート練をしていた部員達に休憩の声掛けをすると、俺は一人、何となく体育館の外へ出ようとする。
「どこ行くの?」
後ろから千花がそう尋ねてきたけど、俺は背を向けたまま「さあ……」とぼんやりと答えた。
本当に分からなかったから。
尚也にそう言われ「おう」と短く答える。
それと同時に、今度は別の人物が俺に話し掛ける。
「休憩の指示、ちゃんと出せる? フクキャプテン」
にやにやしながら、俺にそう言ってきたのは千花。フクキャプテン、の言い方が、某っぽくて明らかに馬鹿にしていた。
「そのくらい出来るわ。多分」
千花とは、体育祭の時に告白されてからも、特に気まずくなることはなく、今まで通りの関係を保てていた……と言っても、気まずくならないように千花が頑張ってくれたのだと思う……。
そんな千花は、今年の四月からバスケ部のマネージャーとなった。元々マネージャーをやっている他クラスの女子に誘われたらしく『あんたに未練があって近付きたいとかじゃないから勘違いしないでね』と言われたことがある。そんな千花は、最近他のクラスの男子と付き合い始めてラブラブだ。
シュート練をしていた部員達に休憩の声掛けをすると、俺は一人、何となく体育館の外へ出ようとする。
「どこ行くの?」
後ろから千花がそう尋ねてきたけど、俺は背を向けたまま「さあ……」とぼんやりと答えた。
本当に分からなかったから。