律と付き合うことになった直後で、本当は浮かれたかったけれど、千花の前でそんな態度をとる訳にもいかず、俺と律は一見、いつも通りの距離感を保つことにした。

だけど、付き合っていることを内緒にしておくのも、嘘を吐くみたいで良くない気がして。
コーヤと尚也、村田さん、そして千花に、ちゃんと伝えた。

コーヤと尚也は「良かったじゃん」と喜んでくれて、村田さんは驚いていた。


千花は……。しばらくは俺とは目を合わそうとしなかったけれど、律に「おめでとう」と言っていたのを聞いた。
千花のことは傷付けてしまったが、今までと変わらず律と仲良くしている姿を見て、強い女の子だなと感じた。