数日後。
放課後のホームルームで、担任が言った。
「最近、この辺りで変質者の目撃情報があるらしい。今のところ大きな被害はないようだが、近所の中学校の女子生徒が怪しい男に声をかけられたり、腕を掴まれそうになったという連絡が回ってきている。
女子は特に注意してくれ。部活動や生徒会で帰りが遅くなる人は、なるべく二人以上で帰宅するように!」
ホームルームが終わると、教室では帰り支度をする人と、部活動や生徒会に行く準備をし始める人に分かれ始める。
「達樹ー、部活行こー」
声を掛けてきたコーヤの後ろには尚也もいる。
「ごめん、ちょっと待って」と返事をして、俺は慌てて部活に行く支度をする。
するとコーヤが、俺と尚也を交互に見ながらこんなことを言う。
「つーかさ、不審者とか怖くない? やだ~」
「何女子みたいなこと言ってんだよ」
「だって怖いもんは怖いじゃん? 男が襲われないっていう可能性はないよ?」
……変質者だって、部活動で鍛えていてそれなりに体格のいい男子高校生は襲わないんじゃないだろうかとは思ったけれど、確かに可能性がゼロな訳ではないので否定はしない。
放課後のホームルームで、担任が言った。
「最近、この辺りで変質者の目撃情報があるらしい。今のところ大きな被害はないようだが、近所の中学校の女子生徒が怪しい男に声をかけられたり、腕を掴まれそうになったという連絡が回ってきている。
女子は特に注意してくれ。部活動や生徒会で帰りが遅くなる人は、なるべく二人以上で帰宅するように!」
ホームルームが終わると、教室では帰り支度をする人と、部活動や生徒会に行く準備をし始める人に分かれ始める。
「達樹ー、部活行こー」
声を掛けてきたコーヤの後ろには尚也もいる。
「ごめん、ちょっと待って」と返事をして、俺は慌てて部活に行く支度をする。
するとコーヤが、俺と尚也を交互に見ながらこんなことを言う。
「つーかさ、不審者とか怖くない? やだ~」
「何女子みたいなこと言ってんだよ」
「だって怖いもんは怖いじゃん? 男が襲われないっていう可能性はないよ?」
……変質者だって、部活動で鍛えていてそれなりに体格のいい男子高校生は襲わないんじゃないだろうかとは思ったけれど、確かに可能性がゼロな訳ではないので否定はしない。