つい、追い詰めるような言い方をしてしまったことに気付き、ハッとする。
「ご、ごめん。言いたくないから、今無理して言わなくていいよ。こ、告白の返事も、今じゃなくて全然いいし。でも、これ以上戻らないのは皆が心配する。弁当も食わなきゃ、午後の体力がもたないぞ。戻ろう」
掴んだままだった腕を軽く強く引っ張ると、律はようやく、俺と目を合わせてくれた。
しかしその瞳は、今にも泣きだしそうなくらいに揺れている。
今日、女子のこんな顔見るの、二回目だ。
でも、何でだろう。律のこんな切なそうな顔、見たくなかった。それなのに、初めて見る律のこの表情から、目を離せない。
《……嬉しかった》
律が、テレパシーで言葉を紡ぐ。
《嬉しかった。達樹君が私の私こと好きって思ってくれてるの知って、凄く嬉しかった。だけど……千花の言っていた通りなんだもの》
千花が言っていたこというのは、律は普通じゃないから恋人として付き合うのはやめた方がいい、ということだろうか。
「だから、あれは言葉のあやだって。本気でそんなこと思ってた訳じゃないってさっき説明したし、律だってそれは分かってるって言ってたじゃん」
《千花が私に対する意地悪でそんなこと言ったんじゃないっていうのは分かってる。でも、言ってたことは当たってるもの》
さっきからずっと揺れていた律の目から、堪えきれなかったのか大粒の涙がポロ、と溢れた。
律の足元にポタ、と落ち、地面がほんの少し濡れた。
「ご、ごめん。言いたくないから、今無理して言わなくていいよ。こ、告白の返事も、今じゃなくて全然いいし。でも、これ以上戻らないのは皆が心配する。弁当も食わなきゃ、午後の体力がもたないぞ。戻ろう」
掴んだままだった腕を軽く強く引っ張ると、律はようやく、俺と目を合わせてくれた。
しかしその瞳は、今にも泣きだしそうなくらいに揺れている。
今日、女子のこんな顔見るの、二回目だ。
でも、何でだろう。律のこんな切なそうな顔、見たくなかった。それなのに、初めて見る律のこの表情から、目を離せない。
《……嬉しかった》
律が、テレパシーで言葉を紡ぐ。
《嬉しかった。達樹君が私の私こと好きって思ってくれてるの知って、凄く嬉しかった。だけど……千花の言っていた通りなんだもの》
千花が言っていたこというのは、律は普通じゃないから恋人として付き合うのはやめた方がいい、ということだろうか。
「だから、あれは言葉のあやだって。本気でそんなこと思ってた訳じゃないってさっき説明したし、律だってそれは分かってるって言ってたじゃん」
《千花が私に対する意地悪でそんなこと言ったんじゃないっていうのは分かってる。でも、言ってたことは当たってるもの》
さっきからずっと揺れていた律の目から、堪えきれなかったのか大粒の涙がポロ、と溢れた。
律の足元にポタ、と落ち、地面がほんの少し濡れた。