足の速さには自信があった。
ひと気のない裏庭で、律に追い付いた。
後ろから腕を掴むと、律は大人しく足を止めた。
周りに生える大木の先の緑色の葉が木陰になっていて、サンサンとした陽の光の強さを少し和らげてくれている。
腕を掴んだのと同時に、いつものテレパシー発動の音が頭の中で響く。
だけど律はテレパシーで何かを伝えてくることはなく、こちらに振り向くこともない。
「……さっきの、どこから聞いてた?」
どこか恐る恐る、そう尋ねる。
《律のことを好きっていう気持ちは分かる、の辺りから》
……告白する前から、俺の想いは知られてしまったらしい。
ひと気のない裏庭で、律に追い付いた。
後ろから腕を掴むと、律は大人しく足を止めた。
周りに生える大木の先の緑色の葉が木陰になっていて、サンサンとした陽の光の強さを少し和らげてくれている。
腕を掴んだのと同時に、いつものテレパシー発動の音が頭の中で響く。
だけど律はテレパシーで何かを伝えてくることはなく、こちらに振り向くこともない。
「……さっきの、どこから聞いてた?」
どこか恐る恐る、そう尋ねる。
《律のことを好きっていう気持ちは分かる、の辺りから》
……告白する前から、俺の想いは知られてしまったらしい。