「達樹、障害物競走とリレーも出たいって言ってなかったっけ? 二人三脚も出るのか?」
尚也が少し驚いたような表情でそう聞いてくるが、俺は「うん」と答える。
「そっか。他には希望者はいないみたいだし、じゃあ達樹は決定で。もう一人、誰か希望者はいますか?」
クラス全体にそう問い掛ける尚也に、俺は「あのさ」と口を開く。
「どうした?」
「えっと……。俺、律と、出る。二人三脚」
ほんの少しだけ、クラスの空気が揺れた気がした。
律と一緒に体育の授業を受けている女子たちは、律が体育祭で競技には出場しないと分かっていただろうし、女子と積極的に二人三脚に出たがるのも、少しおかしく思われたかもしれない。
尚也が少し驚いたような表情でそう聞いてくるが、俺は「うん」と答える。
「そっか。他には希望者はいないみたいだし、じゃあ達樹は決定で。もう一人、誰か希望者はいますか?」
クラス全体にそう問い掛ける尚也に、俺は「あのさ」と口を開く。
「どうした?」
「えっと……。俺、律と、出る。二人三脚」
ほんの少しだけ、クラスの空気が揺れた気がした。
律と一緒に体育の授業を受けている女子たちは、律が体育祭で競技には出場しないと分かっていただろうし、女子と積極的に二人三脚に出たがるのも、少しおかしく思われたかもしれない。