郡上八幡に着くと、馨とナスチャの二人は菩提寺に連絡を入れ、納骨の手続きをした。

 住職は馨が外国人と一緒であったのを見て、

「墓じまいとかはお考えですか?」

 と訊いてきた。

「まだしませんって」

 どうなるかわからないのに簡単に結論は急げない、とでも言いたげな顔をしてみせると、

「それならよろしゅうございました」

 と、書類の作成の支度を始めた。

 手続きを終えて、ナスチャと馨は夕方前ののどかな郡上の町を少しだけぶらついたのだが、

「ここは、Themeparkですか?」

 ナスチャは古い家並みをアトラクションのように感じたらしい。

「これは、みんな普通に住んどる」

 ナスチャはいたく感動したようで、

「New Yorkにも、こんなところが欲しいです」

 などと、スマートフォンで写真を撮りまくっていた。