このお散歩のルールは死神と共有ずみ。

道玄坂を登り切る手間の雑居ビルに、屋上につづく踊り場がある。
防犯カメラなし、人が来る心配なし、頑丈なドアノブありの、できる死神が見つけてきた絶好のスポットだ。
そこが死のゴール。

ちゃんとゲーム化して死ねるようにシステムを作った。
「嫌な顔」を私が自己申告するのではなく、スマートウォッチでバイタルデータをとることで、私の感情の変化をカウントしていく。
SNSを見ている時、スマートウォッチの測定アプリが反応しているのに気がついた。数値を調整して通知を設定したらすぐに嫌な顔カウンターができた。

嫌な顔、思わず感情が高ぶるような奴の画像を見たときに反応して、アプリが通知する仕組みで、精度はSNSで実証済み。
嫌な顔の数を正確に判定できるし、もし途中で私の気が変わっても逃げられない。

死神のスマートフォンにも同じアプリを入れて同期した。