「でも、だって…ほら…」

逆に私のほうが戸惑ってしまった。

「…私もずっと、莉央くんが好き。ちっちゃい頃からずっと…。莉央くんはモテるし、私のこと、きっと妹みたいなんだろなって…女としては見られてない…ずっとそう思ってた」これが私の精一杯だった。

「じゃ…この短冊は俺に当てたもの?わざと上の方に吊るしてあるのも、俺の視界に入る高さにしたくて?」と莉央くんは笑う。

私は顔を赤く染めながら頷いた。

「…コイツ…ほんっとに可愛いことしてくれるな」そう言って頭を撫でられたかと思うと、

いきなり莉央くんは顔を近づけてきて、

私の唇に軽い口づけを落とした。

それからお互いに、息が上がるほど、熱くて長いキスをした。

何年分もの想いを込めて…

想いを確かめあった後、お互いに離れた私たちは、

「俺の恋人なってくれる?卒業までの数ヵ月はもちろん俺とお前のヒミツだけど…」そう莉央くんは言って妖艶に笑い唇に人差し指当てた。

私は頷いた。

「玲音にね、短冊何書いたの?って聞いたら…書くような願いは無いから書いてないって言われたの」と私が言うと、

「…アイツらしいな」と笑う莉央くん。

「でもね、強いて言うなら…私の幸せを願ってるって…早く俺の義姉さんになって欲しいかな?って言ってたよ。だから…莉央くん、私のこと、早く玲音の義姉さんにしてね」と私が言うと、

照れながら、「もちろんだよ。美波が卒業したら結婚しよう」と言ってくれた。

そして、私たちはもう一度キスをした。


しばらくして、そろそろ帰ろうかと言われて、私たちは家に帰った。