朝。
屋根に何かが落ちる音で目が覚めた。
今朝は雨だ。
その証拠に、窓の外が曇っている。
「あっ、傘、学校に置いてきてるな・・・・・・」
独り言を呟く。
「あーあ、どんまい! ハルト様が迎えに来てくれたらいいのにな」
が、独り言だったはずの言葉は、ナギがいる事で会話になる。
「そんな事、あるわけないよ・・・・・・」
だって私は、ハルトを拒否したんだもん。
私の方から、ハルトを拒絶した。
だから、もう一緒にいる資格なんてない。
いつも私を見てケラケラ笑っているナギも、私を見て笑わない。
なんか、情けない。
「・・・・・・あら? 優美、今日も早いわね。 学校行くの?」
「うん」
短い返事を返して、冷蔵庫からお茶を取り出す。
乾いたグラスに注いで、一口ずつゆっくり飲んだ。
「もう行くね。 お弁当、今日は買うからいいよ」
「そうなの? 分かったわ」
妹の優月の分のお弁当を作っていた母親に、私は素っ気なく言う。
なるべく家族に当たる事は避けたかったが、我慢出来ない。
本当は金欠だけど、今、親のお弁当を持っていくのは、なんとなく申し訳ないと思った。
という訳で、バックにいる物だけ詰めて、部屋を飛び出した。
傘の確認をしたが、やっぱり見つからない。
優月達の傘はあるけど、どうせ二人が使うんだから、仕方ない。
第一、小さすぎて入らない。
「ふはぁ、タオルで頭守って行くか」
ハンドタオルくらいの大きさのハンカチを、手の中に入れた。
ドアを開けると、まさに悪天候。
雷まではいかないけど、もう少しすれば本格的にヤバいだろう。
「優美・・・・・・」
近くで、ハルトに似た声がした。
まさか・・・・・・。
「優美、傘、この前忘れてたから・・・・・・」
屋根に何かが落ちる音で目が覚めた。
今朝は雨だ。
その証拠に、窓の外が曇っている。
「あっ、傘、学校に置いてきてるな・・・・・・」
独り言を呟く。
「あーあ、どんまい! ハルト様が迎えに来てくれたらいいのにな」
が、独り言だったはずの言葉は、ナギがいる事で会話になる。
「そんな事、あるわけないよ・・・・・・」
だって私は、ハルトを拒否したんだもん。
私の方から、ハルトを拒絶した。
だから、もう一緒にいる資格なんてない。
いつも私を見てケラケラ笑っているナギも、私を見て笑わない。
なんか、情けない。
「・・・・・・あら? 優美、今日も早いわね。 学校行くの?」
「うん」
短い返事を返して、冷蔵庫からお茶を取り出す。
乾いたグラスに注いで、一口ずつゆっくり飲んだ。
「もう行くね。 お弁当、今日は買うからいいよ」
「そうなの? 分かったわ」
妹の優月の分のお弁当を作っていた母親に、私は素っ気なく言う。
なるべく家族に当たる事は避けたかったが、我慢出来ない。
本当は金欠だけど、今、親のお弁当を持っていくのは、なんとなく申し訳ないと思った。
という訳で、バックにいる物だけ詰めて、部屋を飛び出した。
傘の確認をしたが、やっぱり見つからない。
優月達の傘はあるけど、どうせ二人が使うんだから、仕方ない。
第一、小さすぎて入らない。
「ふはぁ、タオルで頭守って行くか」
ハンドタオルくらいの大きさのハンカチを、手の中に入れた。
ドアを開けると、まさに悪天候。
雷まではいかないけど、もう少しすれば本格的にヤバいだろう。
「優美・・・・・・」
近くで、ハルトに似た声がした。
まさか・・・・・・。
「優美、傘、この前忘れてたから・・・・・・」