「お待たせ」

しばらくすると、リュックを背負った寺坂くんが戻ってきた。
寺坂くんって部活とか入ってたっけ?

今思い返せば、私は寺坂くんのこと何も知らない。

今一緒にいるだけでも不思議な感覚。
唯一知ってることといえば、″レンタル殺人鬼″の小説を書籍化した、高校生作家だということ。

現代はネット社会。
SNSですぐさま拡散され、情報が簡単に入手できる時代。


後で″寺坂駿″を検索してみようかな。