妙な空気が4人を包み込む。


が、ミッキーだけはいつもの優しい笑顔だった。


「美紗っちには沢山友達がいるんだね、なんか安心した」


ミッキーの言葉にあたしは顔が熱くなるのを感じた。


まるであたしがかわいそうな子みたいな言い方だ。


確かに、今はイジメられっ子だけれども。


「そういうミッキー、友達は? ミッキーの友達ってあたし見たことがないよ」


照れ隠しの為にそう言ったのだが、途端に後悔した。


ミッキーは学校に通っていないのだから、あたしよりも友達が少ないかもしれない。


それなのに、あたしってば。


「沢山いるよ!」


ミッキーの明るい返事が聞こえてきてあたしは「え?」と、目を丸くしていた。


「三丁目のタマに一丁目のクロ。それから学校内にいるシロでしょ、あとは……」


「それ全部猫でしょ!」


思わず突っ込んだ。


楓と明人君が大きな声で笑う。


ミッキーはキョトンとした顔であたしを見ている。