言葉に詰まり、涙で声が震え、それでもあたしは話し続けた。


サイトの乗っ取りから始まり、それが現実生活を脅かすようになり、久美に目を付けられた。


両親は時々息を飲むような音をさせながらそれでもちゃんと聞いてくれた。


あたしは明人君のことも話した。


同じ被害にあった同級生だ。


あたしの信頼できる人の1人でもある。


「……そんなことがあったのか」


今朝警察へ行ったところまで説明したあたしに、お父さんは呻くようにそう言った。


お母さんはさっきから目に涙をためてあたしを見ている。


「学校へ行かなくてごめんなさい」


最後にそう言って頭を下げると、心がスッと軽くなるのを感じた。


あたしは自分でも気が付かない内に、両親への負い目を感じていたのかもしれない。


素直に相談することもできず、無断で早退したりしてきたのだ。


それが一気に軽くなる。


「犯人が見つかるまで学校には行かなくていい」


お父さんのその言葉にあたしは目を見開いた。