「美紗っちも一緒に遊ぶ?」


そう言い、道端に生えている猫ジャラシを千切ってあたしに差し出して来た。


あたしはそれを受け取り、ミッキーと同じようにしゃがみ込んで子猫を撫でた。


フカフカとした毛の感触。


だけど出合ったころよりも毛は汚れていた。


学校の敷地内で遊び回っているのだろう。


「猫はいいなぁ」


猫ジャラシで猫と遊びながら、思わずそんな言葉を呟いていた。


「どうしたの?」


「だって、好きな時に起きて、好きな時に遊んで、好きな時に食べて。そんな1日を過ごしていればいいんだから」