「先生も頑張って犯人を突き止めたいんだけど、なかなかうまく行かなくてな」


田村先生はそう言ってため息を吐き出した。


どうやら田村先生もかなりまいっている様子だ。


その時、保健室のドアがノックされた。


ドアが開き、楓が顔を出した。


「楓!?」


あたしは驚いて声を上げた。


「美紗、やっぱりここにいたんだ」


あたしの姿を確認した楓はホッとした表情でほほ笑んだ。


「なんで……?」


「だって、心配するでしょ?」


そう言い、楓は暗い表情を見せた。


「富田、お前も1度教室へ来い」


田村先生にそう言われて、あたしは言葉に詰まってしまった。


楓も心配してここまで来てくれているんだし、一緒に教室に入ればどうってことはないかもしれない。


だけど、そう簡単に決意できることではなかった。