塾へ通っていた時に聞いた話が蘇って来る。


星が子供を産んで、その子はこの町で育てられるんだ。


星の、子供。


手紙へと伸ばす手が小さく震えた。


それでもなんとか封筒から中身を取り出す。


《星の爆発を防いで》


いつも警告が書かれているはずの手紙。


内容を読んだ瞬間、なぜだか涙があふれ出した。


星が爆発してしまう。


あの、赤く光る星が死んでしまう。


あたしは窓を開けて空を見上げた。


今日もあの星がよく見える。


それでもあたしの涙は止まらない。