「サオー!?」


自分を呼ぶ声がする。


聞き間違いようがない、あれはお姉ちゃんの声だ。


一瞬にして涙が浮かんできた。


「お姉ちゃん!!」


あたしはスマホをライトを明かりへ向けた。


「サオ!?」


すぐにこちらへ走って来る足音が聞こえて来る。


あたしも走った。


お姉ちゃんの声のする方へと。


「なにしてんのあんたは!」


お姉ちゃんの顔がスマホのライトで照らし出された時、お姉ちゃんも泣いていた。