結局、あたしはお姉ちゃんに助けられていたのだ。


女の子へ向かって走り出したあたしを見て、お姉ちゃんも同時に走り出していたらしい。


道路の真ん中で女の子の体を抱きしめた時、車が迫ってきていた。


その時にお姉ちゃんがあたしと女の子を助けてくれたのだ。


「ごめん、ありがとう」


手に痛々しく包帯を巻かれたお姉ちゃんへ向けて、あたしはそう言った。


「ちょっと大げさに手当てされただけだから、平気」


お姉ちゃんはそう言って笑った。


久しぶりの会話だった。