☆☆☆
高校2年生の修学旅行は北海道だった。
ホテルに一泊して時計台を見に行く日、あたしはホテルのテーブルに手紙が置いてあることに気が付いた。
近づいて手に取ってみた瞬間、口から空気が漏れて行った。
「どうしたのサオ?」
同室の子が顔を洗って戻って来たところだった。
あたしは咄嗟に手紙を隠して左右に首をふった。
「なんでもない」
そう言い、その子に背を向けて封筒を開けた。
それはいつも届いていた、花柄の便せんだった。
『交通事故に注意』
そう書かれているのを確認して、すぐに鞄にしまい込んだ。
高校2年生の修学旅行は北海道だった。
ホテルに一泊して時計台を見に行く日、あたしはホテルのテーブルに手紙が置いてあることに気が付いた。
近づいて手に取ってみた瞬間、口から空気が漏れて行った。
「どうしたのサオ?」
同室の子が顔を洗って戻って来たところだった。
あたしは咄嗟に手紙を隠して左右に首をふった。
「なんでもない」
そう言い、その子に背を向けて封筒を開けた。
それはいつも届いていた、花柄の便せんだった。
『交通事故に注意』
そう書かれているのを確認して、すぐに鞄にしまい込んだ。