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高校2年生の修学旅行は北海道だった。


ホテルに一泊して時計台を見に行く日、あたしはホテルのテーブルに手紙が置いてあることに気が付いた。


近づいて手に取ってみた瞬間、口から空気が漏れて行った。


「どうしたのサオ?」


同室の子が顔を洗って戻って来たところだった。


あたしは咄嗟に手紙を隠して左右に首をふった。


「なんでもない」


そう言い、その子に背を向けて封筒を開けた。


それはいつも届いていた、花柄の便せんだった。


『交通事故に注意』


そう書かれているのを確認して、すぐに鞄にしまい込んだ。