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せっかく勇気を出して告白してくれた修一だったけれど、あたしはそれを断って6年生になっていた。


誰かと付き合うことよりも、あの手紙が届いていないか毎日確認する方が忙しかった。


しかし、何事もなく秋が来ていた。


最近は自分でも怪我をしないように注意しているためか、手紙も見なくなっていた。


「あ……」


秋遠足の当日、久しぶりのその手紙が机の上に置かれていた。


それを見た瞬間胸が高鳴った。


同時に今度はどんな怪我をしてしまうのだろうと、不安が湧いてくる。


あたしは恐る恐る手紙を手に取り、内容を確認してみた。


《野良犬に注意》


「野良犬……?」


近所には野良犬はいない。


ということは遠足に行った先でなにかあるのかもしれない。


「よし、しっかり覚えておこう」


あたしはそう呟き、手紙をリュックの中に入れたのだった。