「そんな事言って誤魔化すつもりなんだろ!」


「卑怯だぞ! ちゃんとやれよ」


次々と飛んでくるヤジ。


「ちょっと、やめなよ」


友達がどうにか男子たちを黙らせようとしているけれど、人数が多すぎて効果がない。


あたしはうつむいて机の上のカードを見つめた。


「なんだよお前ら、カードを選ぶこともできないのかよ」


誰かが一言そう言った。


「選ぶだけなら、できるけど」


お姉ちゃんが相手を睨み付けてそう返事をする。


「じゃあさっさと選べよ!」


お姉ちゃんがこちらを向いた。