「あれ。
思ったより嬉しそうに戻ってきたじゃん」
デスクに戻ると
煌月はアタシの反応を見るなり
意外そうな表情を浮かべている。
「まーね。
残念ながら説教じゃなかった」
なんとも清々しい気持ちの良い朝だ!
こういう日は例え遅刻しても
全部チャラになるくらい気分がいい!←いや遅刻はダメだろ。
「さっそく編集部に行って
仕事に取り掛からないとな」
張り切るアタシだが
隣で煌月に…
「…編集部に行くなら
覚悟しといた方がいいぞ」
なぜか
かなり意味深な忠告をされた。
「何…なんかあるの?」
「…さぁな。
自分の目で確かめな」
なんだそれ…
めちゃくちゃ気持ち悪い濁し方…
「なんかホラー要素でもあるんだか」
サボり中の煌月を広報部に放置し←人聞きが悪い。
課長(♂)から手渡された新しい仕事の資料を持って
編集部へと向かうと
なぜか女性社員達が挙(こぞ)って編集室の前に群がっていた。
何?
この騒ぎは。
「…どうしたんすか?」
近くにいた女性社員に
とりあえず聞いてみた、が。
想像以上の返答が返ってきた―――