アタシも自分の部署に戻ってきたところで
さっそく仕事に取り掛かってみた…ものの。


「やっぱり恋する女心なんて難しすぎる。
 取材した人達からの話をまとめて…
 一般的な意見で集めちゃおーかな」


ほぼ投げやりだった。

“女心”って…
アタシも一応女だし
恋愛だってしたきたはずなのに
どうして恋愛がわからんのか…
こういう企画は早乙女さんの方が最適だと思います。


「カップルイベントの1つ
 デートに着ていくファッション…」


イベント…ねぇ。


「・・・あ。」


そんな事を考えてたら
急に思い出したよ。


「…やっぱり」


デスクにある卓上カレンダーを確認して
再度納得。


「明日って煌月の誕生日だっけ…」


本当にあったよ、イベント。
それも早乙女さんが1番喜びそうな日。

アタシはこの数年
ヤツの誕生日を知っていたところで
とくに何もしてこなかったけど。

ただの同期だし
煌月には早乙女さんがいるから。
彼女でもないアタシが何かするなんてお門違いだからね。
それ以上に恋愛感情がないから仕方ない。

だからそんな事はどっちでもよくて。