「わかりやすそうだもんねー…煌月は」


早乙女さんみたいな繊細な女子には
そのわかりやすい性格が裏目に出るんだってば。
って…顔に出やすいタイプだからダメか。


「でも彼女
 もうだいぶ吹っ切れたみたいじゃん?」


手を止めていた掃除を再開し
話を進めると。


「まぁ…なんとかな」


…と、微妙な返答が返ってきた。
やっぱりそう簡単に吹っ切れるモンじゃないか。


「それはそうと。
 煌月、モデルするんだって?」

「…お前それ
 誰から聞いた?」


おっと…急に顔つきと声色が変わったぞ。
もしやコレはアタシ…地雷踏んだっぽい?


「えーッと…」


返事に悩み
煌月から目を逸らせると…


「…陽向さんか」


アタシの反応に気が付いたらしい。
さすがだ。
読みがいい。


「俺の話題になるとは
 いつからそんなに仲良くなったんだ?
 なんだかんだ言って
 実はヨリを戻してたりして」

「戻してません」


なんでそうなるよ。
ってかアタシが聞き出したんじゃなくて
あの人が勝手に話してきたんです。