「修也…。」
だから…
「だからこそ、
俺は自分の手で未来を変えたい。
ちゃんと俺を見てくれる人がいれば
強くなれる気がするから…。」
兄貴に、母さん。
そして…
最後に何故かアイツの顔が浮かんだ。
「…俺は俺の人生を歩む
とか言っておいて
将来やりたい事なんてないんだけど
これから見つけていきたいと思ってる。」
つい、数日前まで
いつ死んでもいいと思っていた俺からは
想像も出来ない言葉だった。
兄貴も母さんも
驚いた様な顔をしていたけど、
この言葉に一番驚いているのは
きっと俺自身だ。
サラッとこんな事が口から出るなんて。
だけど、そんな自分を
ちょっとだけ好きになれそうな気がしたんだ。