衝撃の事実に驚きが隠せなかった。
「修也、ほとんど口を付けないけど、
たまに食べてくれる時もあったろ?
そんな日は、母さん泣いて喜んでたんだ。」
そんな…
「…本当なのかよ?」
恐る恐るそう聞けば
母さんは小さく首を縦に振った。
「…青田さんに
毎朝しつこく起こしてもらってたのも
朝食を食べてもらいたくて…。
こんな事しか出来ない母親で
本当にごめんね…、修也。」
家で出されるものは
全てシェフが作ったものだと思って
ほとんど口にしたことが無かった。
でも、そう言われてみれば
夕食とは盛り付け方や味が
違った気がしないでもない。
それを頭の中で思い出していると
「なぁ、修也。」
兄貴に呼びかけられた。