俺の人生は俺の物…。


「大体お前は、見た目はいいんだから
もっと勉強して成績を上げて、
会社の宣伝用の駒になるくらい
して欲しいんだがな?」


俺が踏み出せば…


変わるのか…?


俺は…



「俺は…」


「何か言ったか?」


「…俺は、あんたの道具じゃない…。」


「…なんだと?」


「俺は榊家の次男、
智也の弟の前に、榊修也という
1人の人間だ…。」


眉間に皺を寄せる親父から
目を反らさずに言った。


「俺は、俺の人生を歩む。
約束された未来なんていらない。


…ここまで育ててくれた事には
感謝しとくよ。


でも、俺は、俺だ。
あんたの商売道具でも駒でもない。
あんたの言いなりには絶対にならない…。」