「…嘘でしょ?」


へへッと笑って聞いても
先生の眉間には皺が寄ったまま。


「順を追って説明するから聞いてね。
普通は、親御さんに結果を報告して
それからお子さんに伝えてもらうんだけど、
今回、一架さんのかかった白花病と言うのは
すごく珍しい病気でね。
早目に伝えておかないといけないんだ。
だからこうして話してる。」


珍しい病気って…


「お母さん、辛いとは思いますが
よく聞いて下さい。」


一旦、視線を私からお母さんに移した先生に
つられるように私もお母さんを見ると
涙を堪えきれず、口元を抑えて泣いていた。


「お母さん…。」


なんか、全く実感していなかったけど、
お母さんの泣いている姿を見ていると
本当なんだって段々と思い知らされてきた。