でも、そう思われたとしても
それだけは絶対に嫌なんだ。


「とにかく、親父に伝えといてくれ。
俺が出来損ないなら俺に構うなと。」


そう言い残して
部屋の中へ入ろうとした時


「お前は相変わらず
そんな子供みたいな事を言ってるのか。」


背後から、俺がこの世で一番嫌いな声がした。


「…」


その言葉は俺の耳に届いていたけど、
聞こえないふりをして
俺はまた逃げようと…


「また俺から逃げるのか?」


これからしようとしてたことを
後ろから言われてしまって、
立場が悪くなった。


動き出そうとした足は
ピタッと止まってしまい
その場から動くことも
反論することも出来ない…。


俺は…弱い。