修也より先に
背を地面につけ、
オレンジ色の空を眺めた。


そんな私の様子を見て、
修也も同じようにしてくれたので
自然と頬が緩んだ。

そして綺麗な空を見上げながら口を開いた。



「普通に立って歩いてるとさ、
地球って平面だと思うけど、
こうやって見れば
やっぱり地球は丸いんだなって
思うよね。」


「…何の話?」


「一直線に続く平面だとしたら
日本の裏側にいる人たちとは
絶対に交われないでしょ?
だけど、丸いって事は
全部繋がってるって事なんだよ。
って事は、人はみんな交わることが出来る。」


「…意味分かんね。」


修也の言葉は無視して私は続けた。


「とはいっても、
人間、生きている間に
出逢える人の数は決まっている。
世界中のみんなと出逢う事は不可能。
でもその中で、自分と出逢って
お互いの名前を知って、話が出来るって
すごい事だと思わない?」